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 丸姫飯塚水産は一般通常の企業として当たり前の経営改革をする予定であった。二代目社長の時代でも初代社長の築いた信用を維持し、年々売上が減少してはいたが、二代目社長最後の決算年度・平成13年度では年間15億円強あった売上は、経営改革の一端として行った平成14年9月2日の臨時株主総会を境に一挙に前月・平成14年8月期の

10分の1以下に降下した。この異常事態は業務・威力妨害の他動的力により信用・売上が剥奪されたためであるのは歴然で、自動的な失墜ではありえない。客離れと同時に莫大な仕入・支払資金を必要とさせられ、市場内外の両面から疲弊させられた丸姫飯塚水産の経営改革の意味は大きく変質させられ、自助努力を尽くしたが他動的力によって剥奪された信用・売上の回復は不可能であった。

 丸姫飯塚水産の創業者である会長・飯塚正男はかつて卸・仲卸の一体感をもって曲〆高橋水産に貢献してきた歴史があり、当然ながら札幌市中央卸売市場にも寄与してきた。札幌市中央卸売市場において、丸姫飯塚水産にはこのような事態に陥れられる理由は何もなかった。このような環境下に仲卸としての意義があるのだろうか。


 かかる被害に対して農林水産大臣宛『請願書』にて、「開設者・札幌市並びに卸売業者・曲〆高橋水産株式会社、札幌市水産物卸売協同組合より」「共同謀議に基づく威力・業務妨害を」受けた丸姫飯塚水産の「損害の責任は」同三者が「負うべきものであり償わなければならないもの」であり、「丸姫飯塚水産としては“信用の失墜の回復”」並びに「平成7年3月31日決算時における“地位の回復”を求める」とした。

 私自身も当時の農林水産大臣と大臣室で会談した。かかる事態を問題であるとして農林水産省より「貴社が健全経営となるための適切な指導等を札幌市場において市場法上の権限と責任を有する開設者として行うよう強く指示を受け」、開設者・札幌市が三者会談(出席者は開設者・札幌市、卸売業者・曲〆高橋水産、丸姫飯塚水産の三者)を開き、丸姫飯塚水産の今後の健全経営・帳合制度・原点問題の3点を基本の議題として平成16年6月8日より10月14日まで計5回行われた。三者会談の席上で健全経営とは何を指すのかとの私の質問に対して市場長は「基本的に商売というものはまず単黒なんでしょう。単年度(黒字)の単黒から始まるでしょう」と回答した。

 つまり農林水産省が指示した三者会談の目的は何を指すかと言えば、単年度黒字となる丸姫飯塚水産の「健全経営」である。


 曲〆高橋水産からの支援・協力内容は特約の復活と帳合取引の復活であったが、帳合取引は形式だけのもので1社だけであり、本来の丸姫飯塚水産との帳合取引の復活ではなかった。曲〆高橋水産から他に具体的な支援・協力はなく、「健全経営」に必要な売上高の確保が得られず、平成16年度には目的が達成されなかった。

 平成17年3月29日、あらためて私は代理人として市場長と会い、三者会談の目的が達成されない現状のままでは、元市場長が曲〆高橋水産と癒着・結託して職権を乱用、丸姫飯塚水産を破綻同様まで追い込んだ原点問題を「法規に訴えても」(究明する)としたことに対し、市場長は「受け止めざるを得ない」と返答した。私は三者会談に責任ある札幌市に対して指揮権の発動を求め、現状打開のために平成14年当時の事情が分かる当事者である元市場長に曲〆高橋水産へ折衝させるよう提言した。これに対して「元市場長に話をするが、動くかどうかは元市場長の判断となる」であった。

 平成17年5月9日、市場長が札幌市経済局長昇進後に会談を申し入れたときには「私のできる事は何でもやります」と対応を変化させた。

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 その直後の5月12日には平成14年当時の元市場長と会談、元市場長は「大いに反省している」と発言し、

当時に問題があったことを認め、丸姫飯塚水産の健全経営に向けて協力する旨を約した。

 元市場長同席で札幌市経済局長(三者会談当時の市場長)とも会談し、健全経営を達成するために曲〆高橋水産と協議するべく協力を受ける事となった。元市場長は「丸姫飯塚水産が市場でやっていけるようにカネシメに行って来る」と尽力する意志を示した。

 その後、丸姫飯塚水産側は曲〆高橋水産側と元市場長を交えて会談し、後日には札幌市経済局長が個人的立場で同席にて丸姫飯塚水産側・曲〆高橋水産側の会談も行われたが、曲〆高橋水産は変わらず丸姫飯塚水産の損失は増大した。

 これらの会談を経ても結果は伴わなかったが、札幌市経済局長は役人の立場としての限界がありながらも尽力した。また、元市場長は役人の立場を持ちつつも清濁を併せ呑んだ人物と拝察し、それ故に問題も起きたが、人望があり、器量のある人物で目的達成のために尽力した。元市場長はすでに退官して民間企業に在籍されているが、市場に精通しており、後段に述べるように今後の札幌市中央卸売市場に参画すべき、必要な人物ではないだろうか。


 主要取引銀行は、三者会談に基づく曲〆高橋水産の支援・協力を受けながら平成17年12月末に至っても売上高の確保が出来なかったことから丸姫飯塚水産の当座貸越を問題として「経営改善計画書」を提出させて契約を変更させ、単年度黒字の売上高確保を強く求めた。

 あらためて平成18年3月22日に丸姫飯塚水産は曲〆高橋水産に対して平成18年度の単年度黒字に必要な最低限の売上高を示して具体的実質を伴う支援・協力を要請した。 丸姫飯塚水産も更なる自助努力として新たに丸姫飯塚水産を中心として株式会社丸姫・株式会社姫の三社にて姫グループを立ち上げ、そのうちの一社・株式会社丸姫(旧・札幌アイ・シーフーズ株式会社)にて電子商取引事業(オンラインショップ URL: http:// 

www. maruhime.co.jp )及び小売店・魚がし姫鱒を開設し営業等を始めた。

 平成18年繁忙期前にも売上高確保に至らぬ状況から、主要取引銀行は三者会談、曲〆高橋水産の支援・協力自体に懸念をもったため、丸姫飯塚水産に対して曲〆高橋水産への確認等を求め、曲〆高橋水産役員からの説明により、曲〆高橋水産の支援・協力による売上高確保に期待した。

 曲〆高橋水産側とは年末に向けての業務協力等についても担当者同士にて協議も行ったが、主要取引銀行が求めた売上高にも到底至らぬまま実質が伴う結果は得られず、「健全経営」を目的とする三者会談そのものが形骸化し反古にされたも同然となった。この結果に主要取引銀行は呆然となり、丸姫飯塚水産は厳しい状況に陥った。

 丸姫飯塚水産が求めた償いに代わって農林水産省より提言された「健全経営」には実のある売上高の確保が必要であり、曲〆高橋水産は最低限これを責務として果たすべきであり、開設者・札幌市も本件の当事者としてそれを全うさせるべき責任がある。また、三者会談という公の席にての曲〆高橋水産社長自身の回答が「健全経営」にむけた実質的な支援・協力を行うものでなければ、“丸姫飯塚水産の取るべき選択肢は別”にあった。長期間にわたり資金を投入した丸姫飯塚水産の更に膨大なる損失に対し農林水産省並びに開設者・札幌市、そして曲〆高橋水産に責任を求める。また、曲〆高橋水産と癒着した北洋銀行が行った、丸姫飯塚水産へのこれまでの対応について所轄官庁である金融庁への責任を求める。

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 平成19年3月14日、あらためて平成14年当時の開設者・札幌市(元市場長)が曲〆高橋水産と共に行った不当介入等について、開設者・札幌市の長である札幌市長に見解を求めたが、その回答は元市場長の対応は市場長の立場で指導監督する範囲であったとして「本市の対応は適切なものであった」というものであった。

 しかし、これまでの経緯の通り平成14年当時の元市場長の対応は曲〆高橋水産の意向を伺い、その意に従うものに終始した不当介入及び職権の乱用であり、それを「指導監督する範囲」として「適切」とするのは開設者の責務を貶める詭弁である。平成17年5月に平成14年当時の元市場長自身は直接謝罪しているが、開設者・札幌市の回答は、自らの非を認めずに過ちを正当化して三者会談を含めた責任を回避しようとするもので、曲〆高橋水産の行為を容認するものである。札幌市中央卸売市場という公の場を背景に開設者・札幌市が曲〆高橋水産と共に丸姫飯塚水産に対して行った加害行為は、癒着の構図そのものであり、その結果に何らの痛佯も責任も感じずに保身に走るような欺瞞を容認することはできない。

 当時の農林水産大臣、農林水産省が、開設者・札幌市に弊社の健全経営のために三者会談を開かせたのは何故か、その会談に曲〆高橋水産が出席させられたのは何故か。更に、実質的な結果は伴っていないとはいえ、曲〆高橋水産が支援・協力を約したのは何故か。農林水産省は少なくとも問題の当事者を弊社の健全経営に尽力させようとして三者会談を設けさせたものであり、曲〆高橋水産並びに開設者・札幌市にその責から免れさせるためではない。

 開設者・札幌市は旧態依然とした一業者による市場の私的独占という歪んだ悪弊を正すべき立場にあり、商物流通であれば市場取引に問題はないとする建前から脱却して市場の実態に則した管理責任を行政として果たすべきである。


 かたや札幌市中央卸売市場は再整備事業として長年にわたり大規模な工事が長期間行われた。巨費を投じた本事業の目的のひとつには市場の活性化があったはずだが、開設者・札幌市には工事期間中に市場が担う商取引業務に弊害が生じる事態に陥っても何らかの対策を講じた様には見受けられなかった。他方、市場外の流通や市場を経由しない販路は年々拡大しており、平成19年2月に新しい札幌市中央卸売市場がグランドオープンしたが工事期間中にもまして現在の市場内は閑散としており、札幌市中央卸売市場そのものが、地盤沈下したかのようである。このような現在の札幌市中央卸売市場の環境下において市場はその機能を果たす役割を負えるであろうか。このままの状態が続けば、札幌市中央卸売市場が存在意義を失い空洞化する最悪の事態となりかねない。市場の硬直化・不活性化は行政の過度な管理によるものではなく、漫然として現状を打開する意志を持たない開設者・札幌市によって助長されることになる。

また、もし今般の再整備事業が巨額の予算を費やすだけの建設事業に過ぎなければ

目的を取り違えた事業の結果の責任を誰が負うのか。本事業の成否に関しては、開設者・札幌市を含めて本事業を決定した関係省庁がその責任を取われるべきである。

 札幌市中央卸売市場についても丸姫飯塚水産の問題同様、その根幹には札幌市中央卸売市場の体質があり、それを正さなければならない。


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続く