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 これは私の個人的な所見ですが、日本国内の卸売市場の取引高は激減、魚の消費も低迷している。消費については食の選択肢が増えたことに原因があるかと思われるが、市場の取引高については、市場外流通によって消費者が食べやすい商材や加工品を供給していること、魚が供給不足なら高騰するはずの価格が国内市場では買出人、特に量販店に価格を抑えられて時には相場が供給の現状と相反していることがある。一方、海外では消費が伸び、世界的には漁業規制による魚の奪い合いや高騰という現状がある。

 しかし、築地市場の卸売業者のトップは世界の築地市場との使命感・ヴィジョンを持って産地にもトップセールス・バイヤーとして行動、築地市場を牽引している。

 札幌市中央卸売市場も市場全体でもっと国内・世界に目を向けるべきである。現実と理想とは違うが、理想を持って歩を進めなければ現実は変わらない。

 札幌市中央卸売市場の分断された場内・場外を分かりやすい導入線により一体感を持つ街並みに再形成し、付加価値を高める商業施設を設けるなど報道機関が注目・宣伝するような集客力を高める再開発を行う。たとえば、子供たちにも興味を持たせる街作り、小中学生の現地学習体験の誘致、イベントでミニ市場を設けて「せり」を子供たちに体験させる等、大人を含めて子供たちが参加できるイベントを行い、中長期的に消費市場の拡大を目指す。また、人材育成のシステム・施設を設け、高いサービスを提供する。

 場内・卸・仲卸、場外・小売業者でヴィジョンを共有し、狭い繩張意識を捨てて競争原理だけではない卸・仲卸の原点に立ち返って商道徳・規約を守り、市場全体の相乗効果を生む。全体的な視野に立って行動し、市場として攻めに転じて買出人・量販店と対等な取引関係を結ぶ。

 北海道ブランドを前面に押し出した商品開発、個人の生活スタイルに添った商品を提案して必要な技術開発を行い、札幌市中央卸売市場そのものを世界にむけてブランド化へと方向づけることにより、基幹産業として北海道に大きな経済効果を産む。

 各銀行が個々の企業の経営・損益を見ることは大切だが、卸・仲卸、市場全体について勉強した上で札幌市中央卸売市場を一つの共同体・マーケットとしてとらえ、長い目で見て産地を含めて市場全体を育てる観点を持つ銀行団を形成する。構築力を高めるべくその中に都市銀行参入も図っていくべきである。

 官民・金融機関が一体となり、大胆な着想と発想をもって場内・場外を一体とする市場全体を再構築すべく、有識経験者だけを集めた形式だけのものでなく、空理・空論を避けて経験に基づく具体策を提示するべく実務に精通した人材を集め、(仮称)札幌市中央卸売市場活性化委員会を立ち上げ、札幌市中央卸売市場が産地・卸・仲卸・小売を含め共存共栄できる共同体を構築しなければならない。

 卸売業者・丸水札幌中央水産も札幌市中央卸売市場の一角を堅実に担ってはいるが、

日本の水産業の雄である大卸・曲〆高橋水産は札幌市中央卸売市場開設の大功労者でもあり、初代・高橋松吉氏から始まり二代目高橋松吉氏(一郎氏が襲名)、三代目高橋清治氏(前会長)と営々と築いた歴史と伝統があり、産地を含めた水産業を始めとするあらゆる人派・人脈もある。現在の社長・副社長は脈々とその血筋を受け継いでおり、専務にはたたき上げの実績と経験がある。曲〆高橋水産は市場の天皇と言われており、こだわりと強い信念を持って札幌市中央卸売市場全体を牽引していくのは曲〆高橋水産しかいない。 大卸・曲〆高橋水産には、各分野に精通した専門家集団を集め、有機的に結合させて結果を出すための強い求心力が求められているのではないだろうか。

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